自宅不動産の財産分与について

2015-03-27

 川崎ふたば法律事務所、弁護士の青木です。今回は、自宅不動産の財産分与についてお話したいと思います。

婚姻中に取得した自宅不動産を財産分与の対象とする場合、まず、その評価をどのように考えるべきかが問題となります。基準時に住宅ローンが残っていなければ、現時点での時価(基準時後に売却した場合は売却価格)を評価額とし、基準時に住宅ローンが残っていれば、時価からローンの残額を控除した額を評価額とすることが一般的です。なお、基準時は、別居が先行していれば別居時、別居していないのであれば離婚時となります。

次に、自宅不動産をどのように分与するかが問題となります。時価からローンの残額を控除してもプラスとなる場合、そのプラス部分を分与することになりますが、主に、①自宅不動産を売却し、売却代金からローンの残額を控除した財産を夫婦で分ける方法、②一方が自宅不動産を取得したうえ、その取得者が他方に対し、プラス分から分与割合相当の金額を支払い、かつローンの残額を負担する方法、等が考えられます。

例えば、自宅不動産の時価が2000万円、ローンの残額が1000万円の場合、財産分与割合を2分の1とすると、①の場合、売却代金から残ローンを返済して余った1000万円を夫婦で500万円ずつ分けることになります(もっとも、通常は、売却代金から売却に伴う経費を控除し、そこから残ローンを控除するので、取得できる金額は500万円よりも少なくなります)。②の場合、夫が自宅不動産を取得するとなれば、その代わり、夫は妻に対し500万円を支払うことになります。

なお、②において注意すべきことがあります。それは、たとえ夫婦間において、自宅不動産の名義やローンの負担者を変更することに合意したとしても、貸し付けた金融機関は不動産名義の変更や債務者の変更に応じてくれない場合があるということです。したがって、例えば、夫単独名義の自宅不動産を妻に変更するとともに、残ローンの債務者も夫から妻に変更するような場合には、事前に金融機関に確認しておくことが重要です。

最後に、自宅不動産がオーバーローンの場合についてご説明します。オーバーローンとは、時価が住宅ローンの残額を下回る場合のことを言います。例えば、基準時の時価が2000万円、ローンの残額が3000万円のような場合です。この場合、プラスの財産がないので、財産分与の対象としないことも考えられますが、ローンが残っている以上、ローンの処理を含め、夫婦間で協議することが望ましいと言えます。

以上、自宅不動産の財産分与には、いくつか注意すべき点があり、今後いずれが自宅を取得するのか、いずれがローンを支払うのかは重要な問題です。したがって、離婚の際にこの問題をきちんと解消しておく必要があります。

当事務所では、複雑困難な問題でも、ご相談者の方とじっくりお話をし、最適な解決策をご提示させていただきます。是非、お気軽にご相談ください。

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