離婚後の養育費の変更について

2015-05-15

弁護士の青木です。今回は、離婚後の養育費についてお話したいと思います。

 離婚の際にいったん定められた養育費の額を、後になって変更することはできるでしょうか?協議や調停等でいったん決まった額を簡単に変更できるとしたら、わざわざ養育費の額を定めた意味が薄れてしまいます。もっとも、その後、権利者(=養育費を受け取る方)や義務者(=養育費を支払う方)の経済状況が変化した場合に、まったく変更できないとしたら、当事者間に公平を欠く結果となります。そこで、実務では、一定の事情変更が認められる場合には、養育費の分担額を変更できるとしています(実際、家庭裁判所には、養育費減額(増額)請求調停・審判といった法的手続がもうけられています)。以下、裁判実務上よくみられる事情変更の例を簡単に紹介したいと思います。

 まず、義務者の支払能力が、リストラ等により低下した場合です。この場合、義務者の経済状況の悪化は、養育費の減額事由となり得ます。もっとも、わずかな減収や、義務者の意思による減収(従前よりも低い収入しか得られないことをわかっていての転職等)の場合には、減額が認められにくいです。

 次に、再婚した場合を考えます。権利者が再婚し、その子どもが再婚相手と養子縁組を結んだ場合、第一次的には養親となった再婚相手が子どもに対して扶養義務を負うので、義務者の養育費分担額は減免されます。もっとも、再婚相手の経済的資力が乏しい場合には、義務者がこれまでと同額の分担額を負うこともあります。なお、再婚相手と子どもが養子縁組をしなかった場合、再婚相手は子どもに対して扶養義務を負わないので、養育費は減額されません。

 では、義務者が再婚し、再婚相手との間で子どもをもうけた場合はどうでしょうか?この場合、義務者は、権利者が監護している子どもの他に、再婚相手との子どもに対しても扶養義務を負うことになります。義務者にとって被扶養者が増えるわけですから、その分ひとりひとりの子どもに対する扶養割合は低くなります。したがって、この場合は、養育費を減額する事情変更となります。

 ここまでは養育費の減額事例を挙げてみましたが、増額事由としては、例えば子どもの大学進学等が考えられます。

 以上、養育費の変更事例をいくつか挙げてみましたが、実際に養育費の変更が認められるかは、個別具体的な事情により変わります。養育費の減額あるいは増額をご検討の方は、ぜひ当事務所の弁護士に、気軽にご相談ください。

 

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