面会交流についての補足ー実務の傾向

2015-04-02

弁護士の加藤です。今回は面会交流の実施について、実務の傾向を補足しようと思います。

別居や離婚により子どもと離れた非監護親が監護親に面会交流を求めた場合、当事者間での話し合いや調停・審判の中で決めることとなりますが、実務としてはなるべく面会交流を実施する方向で進められる傾向があると言えます。父母との交流は子どもの健全な成長にとって重要であり、父母が別居してもその重要性に変わりはないという考えです。特に両親の別居・離婚という事態に不安を抱く子どもにとって、両親が変わらず自分を大切に思ってくれていると感じる機会があることは重要と言えるでしょう。

このような子の福祉の観点から、例えば「子どもが会いたくないと言っている」という理由で監護親が面会交流を拒絶しても、それが子どもの本心なのか、子どもがそのような発言をする原因に監護親の不適切な影響等がないかについては、慎重に判断されます。また、「非監護親が養育費を支払わない」という理由で面会交流を拒絶することについても、会わせない理由にはならないとされることが多いです。

しかし、これはあくまで傾向であり、面会交流が制限される場合もあります。典型的には、①面会交流の実施により子どもが非監護親に奪取される危険がある、②非監護親が子どもを身体的・精神的に虐待していたといった事情がある場合です。

その他にも、監護親が再婚し再婚相手と子が養子縁組をして安定した生活をしている、父母間の対立が激しく信頼関係・協力関係が全く構築できない、非監護親の性格や面会交流を求める目的が面会交流に不適切であるといった具体的事情によっては、面会交流が制限される場合もあります。面会交流を実施するか否かは、あくまで様々な事情の総合考慮により決められるものです。

面会交流が制限される場合でも、間接的に交流を実現できないかといった検討がされる場合もあります。例えば、手紙や写真の送付、あるいは電話やメールの交換といった方法による交流です。このような交流の方法についても、子の年齢や紛争の実情等から、その適否及び実現可能性について慎重に検討されることになります。

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