面会交流の間接強制について

2015-04-21

家庭裁判所における調停や審判で面会交流の頻度や方法を取り決めていても、子供の監護親(子供と一緒に住んでいる親)が取り決めどおりに面会交流させるという義務を果たさない場合、間接強制という手段を使って面会交流を実現できないでしょうか。

間接強制とは、債務を履行しない義務者に対し,一定の期間内に履行しなければその債務とは別に間接強制金を課すことを警告(決定)することで義務者に心理的圧迫を加え,自発的な債務の履行を促すことです。間接強制を申し立てるには、大前提として、債務名義(調停調書、審判書等、強制執行によって実現されることが予定される請求権の存在,範囲,債権者,債務者を表示した公の文書)が必要です。

面会交流の間接強制が認められるか問題となった3つの事件について、平成25年3月28日、最高裁判所の決定がありました。

最高裁は、面会交流の日時又は頻度,各回の面会交流時間の長さ,子の引渡しの方法等が具体的に定められているなど監護親がすべき給付の特定に欠けるところがないといえる場合は、監護親に対し間接強制決定をすることができる、としました。そして、1つの事件では、審判の定めが監護親がすべき給付の特定に欠けることがないとして間接強制を認め、残り2つの事件では、調停、審判の定めでは給付の特定が不十分であるとして間接強制を認めませんでした。

調停や審判による取り決めどおりに面会交流ができない場合、間接強制が認められると、監護親には大きな心理的圧迫となりますから、面会交流に応じてくれるかもしれません。非監護親にとって、間接強制が認められることは大きな意味を持ちます。

他方、監護親側にも、取り決めどおり面会させられない事情が新たに生じることもあるでしょう。調停や審判で面会交流について具体的に定められていて、間接強制が認められる可能性がある場合は、調停や審判に基づく面会交流を禁止し、面会交流についての新たな条項を定めるための調停や審判を申し立てる必要があります。

面会交流について間接強制が可能かについては、事案毎に検討が必要です。悩まれている方は、法律相談をご利用ください。

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